2008年の背番号風景

日本プロ野球における各背番号別イメージ変遷史

2023-01-01から1年間の記事一覧

21

【2008年開幕時点】 “ダンディー”と謳われた杉浦~「トレンディーエース」の西崎、に“ちぎっては投げ”式クイック投球の森弘~土橋~松本幸、で軽やかな洒落人ムードを醸す「21」。 のちに揃って殿堂入りする二出川、小西、三原、島、横沢の初期メンバーから…

20

【2008年開幕時点】 実質エースナンバーだった時期がある。タイトルラッシュが訪れた'50年代前半、'60年代序盤での'52'54年杉下、'55年大友、'61'62年権藤博は30勝台。'60年堀本も29勝で一挙「投手番号」中の頂点へ。さらに池永、木樽と続いた。だが個々事情…

19

【2008年開幕時点】 '80年代中盤~'90年代に球界を席巻したリリーフエース番。'85年に中西清がイメージ着火後、中山裕、赤堀、成本、'00年森慎と継いだ。だが'01年、不調の森が“トリから2番目”に転位すると、このテの話題はすっかり潮を引いた。ちょうどリリ…

18

【2008年開幕時点】 エースナンバー。名を知らぬ投手でも背中に「18」とあれば“ああ期待されてるんだな”と勝手に思う。投げる前から、おそらく右のオーバーハンド、生え抜き、本格派であろうことも野球ファンなら知っている(目論見外の場合ももちろんある)…

17

【2008年開幕時点】 スタルヒン、藤本、秋山登、松岡、山田久・・・と見ていくと「18」ほど表街道的でなく、といって「11」ほどの悲哀色もない。大人な雰囲気は「20」にも似ているが、「20」が胸を張って堂々としているのに対し「17」はややうつむき加減。淡々…

16

【2008年開幕時点】 10番台(「10」番は除く。以下同じ)は全てそうだが、'50年を境に投手着用比率が急騰している。確かにそれまでも有名投手の背番号は10番台が多かったが、戦前・戦中期は基本的に1シーズンを(敗戦処理を除けば) 3〜4人の投手でまかなっていた…

15

【2008年開幕時点】 ほとんど投手番採用だが、野手が着けてもさほど違和感がないのは永久欠番選手・西沢が“野手転向後に”別番から「15」へ変えたことが影響しているのかもしれない。のちに池之上、畠山も同じ道をたどっている。また「15」には御園生[みその…

14

【2008年開幕時点】 「14」と聞くと左腕[サウスポー]イメージがわく。が、それが根付いたのは結構最近で阿波野('87〜'90年)、今中('90〜'96年)の活躍から。過去、清水、阿部、高橋輝が'50年に計33勝という年はあったが、その3左腕以外では'36年内藤、'54'55…

13

【2008年開幕時点】 「11」~「19」番中で最も伸びしろを有す、逆にいえば実績の乏しい手番号。70余年の歴史中でエースを張ったのは、小川健、西口に、'88年の小野和、だけ。リリーフエースも、石本、岩瀬、でもう打ち止め。 野村、西岡、中山孝、柴田保、に…

12

【2008年開幕時点】 10番台で「10」の次に“打イメージ”率の高い番号。それもそのはず、蔭山、岡嶋、広瀬、河野旭、柴田勲のスプリンター流れが一時代を築き、広頼は最多盗塁選手が「盗塁王」として表彰されるきっかけを作った選手、柴田も赤い手袋を代名詞と…

11

【2008年開幕時点】 豪腕・別所、ザトペック{※1}投法・村山、トルネード{※2}投法・野茂・・・と自負心の塊のような面々が旗印を務めてきた。全盛期は中3日登板を信条とし、それ以上間隔が空くと“稼げたはず”の勝ち星分の給料を監督に要求した別所、勝負球へのボ…

10

【2008年開幕時点】 投手番、野手番の連結に位置する「10」。'96年オフに山原が抜けてから、'08年にウッドがやってくるまで大きな“穴”が空いたことで、現況ほぼ野手番イメージオンリーの趣も、かつては両者のイニシアティブ争いがなかなか盛んに行われていた…

【2008年開幕時点】 花形の1桁番のわりには印象が薄い。地味だ。“そういえば○○は「9」番だったな”という思い出し方はしても、では「9」自体のイメージは? となるとハタと考え込んでしまう。ただ何とはなしに別掲表を眺めていると、ある共通項が見えてく…

【2008年開幕時点】 「闘将」江藤に「ミスターロッテ」有藤[ありとう]、「ミスター赤ヘル」山本浩、「若大将」原が居並ぶスターナンバー。 古くは山口、から高田、島本講、梨田、原、吉竹、田尾、浜名に現役では平尾、相川、江川、の“プリンス”系の甘マスク…

【2008年開幕時点】 スケール大の一番打者系譜が飛び抜けて豪華。 初回先頭打者本塁打の通算数1位の福本(43本)、2位の真弓(41本)を始め石毛、柴田、野村が10傑入り。 「7」では2年目(=2008年開幕時点)だが仁志も7位。'06年まで{※1}のシーズン記録=8本を'72…

【2008年開幕時点】 まず目を引くのが景浦、中西の豪傑スラッガー。野球の質は“タバコを1本吸い終える”という寓話を生むほど滞空時間の長かった景浦、と3段階加速のロケット弾道の中西、と対照的。景浦は'36年、年度優勝決定戦で沢村栄治から放った、左翼ス…

【2008年開幕時点】 どちらかといえば“守”よりも“打”イメージが強い番号である。近年も清原、中村紀、和田一、町田康、山﨑武、セギノール、栗原、松田、 ガイエルと長距離打者が目立ち、'08年ラミレスも加わった。村上嵩、岡崎、藤本博、堀、新庄、濱中と中…

【2008年開幕時点】 現在「4」のイメージはすばしっこく小技に長けたセンス抜群の一・二番タイプ、主にセカンド、といったところ。これは高校球児の「4」像ともおおむね一致する。その雛形最後の作成者は大石、正田の両選手。別掲表でも一目瞭然で、2人の…

【2008年開幕時点】 いわずと知れた強打者番。特に黄金時代を築いたチームの主軸は決まって“背番号「3」”。巨人第1期黄金時代(’38年秋〜'43年)の中島治、西鉄3連覇('56〜’58年)時の大下、V9の長島茂、西本幸雄監督時代の阪急('67〜'74年)での長池、森祗…

【2008年開幕時点】 高橋慶、松本を筆頭領主に大野、飯田哲、波留[はる]、荒木、東出、渡辺直、と続く快速リードオフマンのイメージが他を圧倒。'02'03年サブロー、'04年柴田もその座に半~準定着し、それとはややイメージの異なる大型一番の武上~田尾の継…

【2008年開幕時点】 基本的にスター番号だが、どうも頂点に君臨できない宿命も併せ持っている。 長島(茂雄)の隣で常にno.2扱いの王、という図はその後も大杉(勝男)と若松 、清原(和博)と秋山、広沢(克己)と池山、江藤(智)と前田らによって踏襲されてきた。そ…

日本球界で初めて背番号「0」を着けたのは誰? 昭和の野球ファンなら「長嶋清幸!」と即答するだろう。だが長嶋からさかのぼること37年前に長岡、その2年後にも太田が背番号「0」で登録されている。ともに役職[ポジション]は「マスコット」(=ブルペン捕手)…

00

【2008年開幕時点】 すっかり俊足のバイプレーヤー番として定着した感のある「00」。別掲表を見ていると、まるで“背番号「00」を着ける者は俊足であること。ただし外国籍の者、代打を主とする者はその限りでない”とでも、野球協約で謳われているかのようだ。…